脱毛といっても、美容とか身だしなみで行うアレではありません(苦笑)
癌治療の大本命・・・そう抗がん剤治療、医療機関では「化学療法」と呼ばれています。
英語訳では「 chemical treatment , chemotherapy 」(ケモ等といわれています)
トルコ語でも英語同様に「kemoterapi」 ケモテラピ、と呼ばれます。
日本語でも既に「ケモ室(化学療法室)」など、ケモという言葉も使われています。
ケモブレイン=化学療法の後遺症でボケボケしたりする症状、
こんな言葉さえ存在するのです。
さて、抗がん剤と聞いて、きちんと内容を把握している人なんて、
そうそういないと思います。私だって少ししか知りませんでした。
少し=ほんの、うわべ、の情報です。例えば、吐き気、嘔吐、脱毛など。
ですが、こんなのは、
ごく一部。
まぁ出るわ、出るわ。副作用のオンパレードです。
抗がん剤も、多種多様になり、それは癌の部位や、その後の検査で癌のタイプにより
お薬が違ってくるのですが、乳がんでも数種類の抗がん剤治療法があり
お薬も様々な種類があります。
さて、抗がん剤って?なんでしょう。
体験をした方、身内や周囲に癌の方がいてその治療を見てきた方、医療従事者の方は
おわかりかとは思いますが、簡単に一言で言えば、
「毒」です。
毒をもって毒を制する、という言葉があるように、
癌というのは、まさに毒であり、それを毒薬をもって制する=がん細胞を撃退する。
この抗がん剤、医療機関にお勤めの方なら、おわかりでしょうが
抗がん剤の薬液を準備するとき、マスク、グローブ、めがね、特殊な衣服、など
完全防備状態でお薬の準備をします。
非常に、
劇薬なのですね。
因みに抗がん剤の多くは、点滴で体に注入されます。
私の場合、初回は5時間ほど、病院で拘束?されました(汗)
初回は投与中にアレルギーやショック症状が出ないか、心電図、血圧はどうか等
細かいチェックをしながらでしたので、5時間もかかりました。
なにせ劇薬注入ですからね。
さて、この薬液。どれだけ劇薬かと言うと、点滴中に薬が血管の外に漏れてしまうと
その周辺の皮膚や血管は潰瘍や炎症を起こし、硬くなってしまい後遺症として残る。
点滴で抗がん剤を受けている人の腕は、点滴針跡は勿論、
ひどい場合には、血管がカチカチになっていたりと、見た目にも痛々しいです。
そのせいか、毎回投与の際には、「点滴針、上手に打つ人に当たりますように」と祈るばかり。
体の正常細胞にも、悪い細胞(癌細胞)と同時にアタックをしますので(攻撃)
体が非常におかしくなる。人生で経験した事のない、異常な体調不良が起こります。
自分の体で何が起きているのか、怖くなるくらいの症状の連続です。
例えば、
髪の毛。
体中の毛という毛が、はらり、はらりと抜けていきます。
ホラー映画のようです。ここ3~4日間の私は、シャワーを浴びるたびに、
髪の毛が抜け落ち、水の重さと相成って、
ドサッ!と落ちます。
その落ちる瞬間も
ギクっとしますが、
いきなり頭皮が丸見えて、自分でも鏡を見てギョッとしてしまう始末。
脱毛は髪の毛だけじゃないですよ。アンダーは勿論。
体毛、眉毛、まつげ、鼻毛。毛という毛は抜けていきます。
勿論、全て抜け切ったあとは、徐々に発毛を始めますが、抗がん剤が終わった頃からでしょう。
2~3ヶ月目安。野球少年のような頭から始まります。
そして、例えば私はロングヘアーでしたが、元通りになるには数年、納得のいく髪質で
長さになるまで、下手すれば5年位、かかるかもしれません、いやもっとかも。
何故なら、新しく生えてくる毛は、今までの髪質と異なり、黒髪だったのが白髪で生えてきたり
異常な癖毛でクリンクリンで、生えるスピードも遅かったり
特に、前髪は伸びが遅いといわれています。
なので、癌治療している皆さんのほとんどはウィッグや、部分ウィッグ付帽子、
バンダナや、スカーフなどを、自分自身の髪の毛が落ち着くまで、使用しています。
私も、このたび新しく帽子を2つ購入しました。
脱ウィッグ、地毛デビューなど、の題目でブログなどで見かけます。
平均2年間くらいはかかるようです。地毛になる心地よさ。感動でしょう。
今から想像が出来ます。私も既も薄手のスカーフやバンダナに帽子を着用して
外出する時はしています。
そして副作用の一つ、「骨髄抑制」「白血球減少」などで体調は良くありません。
人ごみにマスクなしで出かけようものなら、すぐに風邪をひいてしまいます。
それが原因で肺炎になったり、合併症による不調も出てきます。
ですので、外出時は、帽子、マスク。目だけ見えているような感じなので
まるで、厳格なイスラム教徒女性のようです(苦笑)
でも、まつげも眉毛もなくなれば、のっぺりな目だけが見えるので、
それはそれで奇妙でしょう(^-^;
乳がん患者の再発率は結構高いです。
でも、いいお薬が徐々に出てきているので、寿命は長くする事は可能でしょうが
日本人女性の平均寿命80歳くらい?でしょうか、これにはほど遠いような気がします。
何故なら、3~5年以内に再発している患者さんが多いようにも見えます。
再発しても、すぐに「死」に至るわけではないので、それなりに生きる事はできますが
再び抗がん剤治療が始まり、体は痛めつけられ、それで体力が持たなくなり
癌治療による副作用で命を落としてしまう人もいるのです。
ですので、化学療法(抗がん剤治療)を受け入れるのを拒む人もいるのも事実です。
抗がん剤を受けたからといって、再発の可能性が一気に低くなる保証もないのです。
受けなくても、再発しない人、います。
受けても、再発する人、います。
医師がそう話していました。ここまでくると、もう運としか言いようが無い・・・・
宝くじに当たるよりも、再発する確率のほうが断然高いですね。
抗がん剤、もし癌になったらアナタならどうします?
私は二度目は、やりたくありません。
心身共に、オペ前の癌疑いの段階からずっと、精神バランスを崩さないようにするのが
精一杯で、オペ後は悪性(癌)と判明し、抗がん剤治療を受けて、
頭は落ち武者のように、マスクと帽子にカツラ、完全装備で外出。
食事も、生ものなどは適さないようです。抵抗力が弱っているので、食中毒などに
かかりやすいそうなのです。心のバランスを保つので精一杯です。
それでも、私は投与から3週間目に入ったら、だいぶ体はラクになりました。
同時に脱毛ががっつり始まりましたが・・・声も出ないくらいのショック?というか
唖然という感じがあっているのか。まもなくsaçsız(髪のない)になる日も近いでしょう。
そういや、トルコでは皆さんご存知かとは思いますが今年の6月にフィナーレを迎えた
Muhtesem yuzyilの後半期の主演女優
Vahide Perçinさんも、
数年前に乳がんを患い、その当時の別のドラマを降板、暫く療養に入るというニュースや、
おそらく抗がん剤で脱毛してしまった髪の毛が生え始めの頃、
金髪に染めて、スタイリッシュな姿を見せた事もありました。かっこよかった!
そして、Muhtesem yuzyilで、オスマン帝国では有名な王妃Hureemを演じました。
私は、この女優さんの演じるHurremが凄く好きで、私も彼女のように、いつか
癌を克服して、自分の居場所へ復帰をしたいと、心に誓いました。
大女優様と自分を一緒にしては失礼になってしまいますが、それぐらいの気持ちで
治療を乗り越えられればと、思っています。
ただドラマの中でHurremが亡くなってしまうシーンでは感情移入してしまい
涙がポロポロ流れてしまいました。
ホラー映画のように、ギクりとする瞬間は、一度だけでいいです。
もう経験したくはありません。
シャワーで流す度に風呂場の排水溝が髪の毛でつまり水が流れないので、
取り除いては流しの繰り返しです。
なので、抗がん剤は一度きりで、終えたいです。
脱毛のない抗がん剤がメジャーになったら、それは考える余地ありですが・・・・
おそらくココの読者は女性の皆さんが多いと思います。
女性特有の癌は年々増えています。
健康でなければ、やりたい事もできなくなるのです。
機会があれば、率先してチェックをされることをお勧めします。
「自分は大丈夫、身内にも癌の人いないし」・・・・・私にもいませんでした。
でも、なってしまいました。
女性の皆さん、婦人科検診は年に一度は受けにいきましょう。
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